【be with you】　　（２）






　花道の体はとても温かい。

　子供体温とまではいかないけれど、冷たいと感じることはほとんど無い。

　下腹部に舌を這わせて花道の肌を堪能していた流川は、そっと手を伸ばし

パジャマの下に隠された花道の高ぶるものを直に掴んだ。

「やっ！」

　形をなぞるように熱いそれを丁寧にゆっくり辿ると、じれったいのか

花道の体が身じろぐ。

　先走りを滴らせる先端を人差し指の腹でグリグリと削るように愛撫した。

「はっ…あっ」

　充分堅くなったそこが見えるようにパジャマを下ろした。

　花道は恥ずかしいのか顔を逸らし声を出さないように口元に手の甲

をあてる。目元が染まっている表情には恥じらいと期待が見え隠れし

ていた。

　そんな花道の様子をチラと見た流川は、己の下肢に熱が急速に集

まっていくのを感じた。

　パジャマを膝まで下ろしたところで待ちきれずに花道を口に含んだ。

「それっ…やっ…だ…！」

　嫌だと言う言葉も聞き入れない。

　一気に根元まで含んだかと思うと、思い切り強く啜り上げる。それを

含んだまま舌で上下に擦り、唇で締め付けた。

「うっく！」

　先だけを口腔に残し、今度はそのまま舌で先端を弄り倒す。丁度飴玉を

転がすように先を全体的に嘗め回し、蜜を零すところを舌先でほじくると、

一層蜜が零れてくる。

「はぁ……も…ダメ」

　感じるところを執拗に嬲る流川の後頭部に手を添えて、離して欲しいと

促す。薄目を開けて花道は己の下肢に埋まる黒髪を掻き混ぜた。

　だから、流川が少しだけ頭を上げたおかげで見えてしまった。赤い舌が

反り返った花道のモノにピッタリと沿わせてなぞっているのを。

　流川のざらざらした舌が動くたびに花道の腰から背中にかけて鳥肌

と共に甘い痺れが走っていく。

　見られていると気が付いた流川は、先端を愛撫しながらわざと聞いた。

「もう…出そう…？」

「あっあっ！」

　歯の感触と流川の息が、剥き出しになった敏感なそこにチョクで響く。

　目を逸らしたいけれど、その様子に釘付けにされたように、自身が流川

の舌に嬲られていくさまを、花道はじっと見てしまう。

　そして次第に目が潤んできた。

（これ邪魔だな…）

　流川は膝まで下ろした花道のパジャマを脱がしてやった。脱がす間は

花道の太股に顔を埋めるようにそこにキスを送る。

「ん！るか…ぁ…」

　じっと目を逸らさず見ていた愛撫が途切れて、花道はもどかしそうに流川

の名前を呼んだ。舌っ足らずなその声が、堅くなって今にも射精しそうな流

川自身を疼かせた。

「ちゃんと飲んでやるから、ちっと待ってろ…」

　安心させるように言うと、花道の足を左右に大きく開きその間に体を進めた。

　再び下肢に顔を埋めて花道の太股を肩に乗せた。

　流川の両手は悪戯に花道の脇腹を撫でていく。股間に顔を埋めた流川

は、最後の時を迎えさせる為に唇のみで激しく愛撫を施した。

　卑猥な濡れた音がそこから聞こえてくる。

　花道自身を深く咥え込み根元から強く早く何度も啜り上げ、次に軽く歯を

あてて同じように何度も頭部を上下させた。

「もっ…！も…ダメっ！イッ！」

　パサパサと流川の黒髪が腹部で跳ねて、自身も苦しい程強く吸われ、

とうとう花道は流川の口の中へ射精した。

「はぁはぁ…はぁ…」

　荒い呼吸を整えようとする花道自身からゆっくりと顔をあげた流川の唇は

濡れていて、唇の端には少しだけ名残があった。

　それを見て、さっきどうしても目を逸らせなかった光景が一気に浮かび

上がった花道は、あまりの恥ずかしさに腕で顔を隠してしまった。

　流川は唇の端を舐めて目元に落ちた前髪をかき上げると、目元を隠した

花道に気が付いた。

「………」

　腕の下に見える頬は真っ赤で、多分花道が今何を考えているのか流川

には分かっていた。けれど、好きなようにさせておく。

　絶頂によって力が抜け切っている花道の両足を胸の辺りまで折り曲げて、

流川を受け入れてくれる蕾を露わにさせた。

　そこへ指を這わせるとスルリと飲み込んでいく。先走りや流川の唾液で充

分潤っているようだ。

　大丈夫そうだと判断した流川は立ち膝の状態で、己のパジャマを下着ごと

膝まで下ろす。見事に反り返った雄が空気にさらされた。

　そして自身の根元に手を添えて、まだ力が入らず緩くなっている花道の蕾

へゆっくりと押し込んでいった。

「やっ！ぅっ…！」

　ぬるっと入り込んでいく流川が最後の部分で腰を突き入れた。

「ひゃ！！」

　１番奥まで到達したと安堵したのもつかの間、流川は容赦無く腰を振り出

す。

　耳元に流川の荒い呼吸だけが聞こえてきて、花道はもうただ流川の背中

にしがみ付いているしか出来なかった。

　次第に動きが早くなって、大きく３度突き上げられた時、二人は互いを力いっ

ぱい抱きしめて同時に達していた。





「明日初詣に行ったら、そのまま流川んちに行こうぜ」

「おう…」

　布団にくるまり眠そうな目をしている花道の前髪を弄りながら流川が答えた。

「おみくじ…やる…」

「おう…」

「年賀状……来るかなぁ…」

「…来る。山程来る…」

「そうかなぁ…」

　欠伸をした花道を見て、もう寝ろ、と布団を耳の辺りまで引き上げてやった。

「う…ん……お休み…」

「お休み…」

　


　新しい年の最初の朝は、きっと眩しいほどの快晴だろう。



















初めて書いたＢＤネタでした。
年の初めから姫初めかよっとセルフ突っ込みしてみたり（笑）


（2003年1月2日初出）





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